POG2020-2021指名馬近況。2歳戦を終えて

 まだ終わってませんけど。指名馬が暮れの重賞に出走しなさそうなので早目の感想です。

指名馬の戦績(2020年12月11日時点)

指名順 馬名 成績 賞金 厩舎 所在
1 牡スワーヴエルメ 0-1-0-0 280 堀宣行 美浦
2 牡ゾディアックサイン 1-1-0-0 790 萩原清 美浦
3 牡サトノスカイターフ 0-2-0-1 480 池江泰寿 栗東
4 牡ミッキーセレスタ 0-0-0-1 110 国枝栄 美浦
5 牡グアドループ 0-2-0-2 634 田村康仁 美浦
6 牝リフレイム 2-0-0-1 1810 黒岩陽一 美浦
7 牡サンデールーカス 0-0-0-0 0 清水久詞 栗東
8 牡ブルーシンフォニー 1-1-0-1 1900 伊藤圭三 美浦
9 牝フラーズダルム 1-0-2-1 1880 松永昌博 栗東
10 牝ゼンノアンジュ 2-0-1-1 1940 浅見秀一 栗東



指名馬戦績コメント

1位指名

牡  スワーヴエルメ

父  ドゥラメンテ
母  アイムユアーズ
母父 ファルブラヴ

12/12中京未勝利芝2000m、ルメール騎手を予定しておりましたが回避。歩様が良くありません。放牧です。

7月のデビュー戦は、2着でしたが勝ち馬のタウゼントシェーンのレースっぷりもよく、評価が高かったと思います。(なにせ4角でエルメにぶつけられて外にふくらんでも余裕勝ちでしたからね)
しかし、その後のタウゼントシェーンのレースを見る限り(サフラン賞5着、アルテミスS15着)、そこまでのレースレベルではなかったのかもしれません。

それに、よくよく考えてみると、

新馬戦->福島
未勝利->中京(回避)

空き巣狙いの勝ち拾い・・・期待されている馬のレース選択には思えないです。

やっぱり、新馬戦勝てなかったのは厳しいですよ。堀先生。

2位

牡  ゾディアックサイン

父  モーリス
母  レネットグルーヴ
母父 キングカメハメハ

デビュー戦を見るに、この馬は馬群に入れるのはちょっと難しいんだろうなぁ..と思っていた次第です。
デビュー戦は、1枠発走ながらルメール騎手はすぐに外に進路を切ります。
外目をついたことで口を割り、そのままかかって先頭に踊り出てしまうというものでしたが、ゆったり後方で折り合うという選択は難しかったのかもしれません。(明確に進路を外に取りましたので)

「まだまだ馬が子供です。」(ルメール騎手)

この二ヶ月後、二戦目の未勝利戦を迎えるわけですが、このときは出が遅く後方追走。
しかし、馬群の中ではありませんでしたが、前に馬を置いて折り合うのです。
向こう正面では外目から徐々にポジションを上げていき、四番手まで。
直線に入ると一番人気バジオウと馬体をあわせますが、残り100mのところでムチ一発。大勢が決しました。

「ずっと冷静に走れていたので、ゴールまで伸びてくれた。」(ルメール騎手)

成長を感じさせますね。
次走は決まってないみたいですが、期待が高まります。

3位

牡  サトノスカイターフ

父  ディープインパクト
母  シーヴ
母父 Mineshaft

前走は、さすがに今日は勝つだろうからの8着。
ルメール続戦でこの敗戦は堪えますね。

前に行くしかない馬場で、大外枠から先頭へ。距離ロスなく位置取りはさすがルメ様に見えました。
さらに折り合いも悪い面はなく、いい脚取りで直線まで。
ここから見所がないという話なんですが、この敗戦はちょっと。
先頭になったのは、阪神の高速馬場を考えると当然で、むしろあれで普通に勝つと思っての乗り方に見えましたが。

距離短縮ってなんか嫌な感じしたんだ・・・。

なお、サトノスカイターフ号の出走が確定すると、StarHorse4内で調教イベントが開催されます。

4位

牡  ミッキーセレスタ

父  ハーツクライ
母  セレスタ
母父 Jump Start

一頓挫有り、11月22日にようやくデビューとなりました。東京芝2000mの新馬戦。

道中は、内目先行。道中はゆったりした流れで、他馬の出入りもなくスムーズな運びに見えました。
直線に向くと、内目の荒れた馬場を嫌って他馬が外に行く中、最内に進路と取ります。
伸びない内を突きやがって・・・馬券を握り締めていたら思うでしょうが、外回したら勝てないと判断してのことなのかもしれません。
(当日競馬を楽しんでいた方は、このレースを見て、あぁ、今日は内は伸びないな。と思ったと思いますけど)

やっぱり、師が言うように「使いつつ」なんでしょうね。
追い切りは南B(ダートコース)だし、520kgあったし、ノリさんだし、国枝厩舎は2戦目から。

ちなみに、パドックでいい馬体、雄大、ゆったり、落ち着いている、なんて言われたりもしますが、ミッキーセレスタのような大型馬はよく見えやすかったりします。(私はよく騙され・・泣かされました)

5位

牡  グアドループ

父  ヴィクトワールピサ
母  マンビア
母父 アルデバランII

重馬場好走でダート走れる子認定されちゃったのか・・・。

新馬戦、未勝利戦2着のレースは、どちらも不良馬場によるもの。
前走は、ダートの未勝利戦になりましたが、適正を見ただけですよね?
道中砂を嫌がった走りしてません?

結局11/8のダート戦の後、続戦で再度ダート予定だったとのことですが、挫跖で回避。

お母さんのマンビアは、フランスデビューですが、母父のアルデバランは、アメリカで活躍した芝ダート兼用馬。
ヴィクトワールピサは、ドバイワールドC勝ちが光りますので、血統もにらんでのダート挑戦なのかもしれません。

6位

牝  リフレイム

父  American Pharoah
母  Careless Jewel
母父 Tapit

山口ステーブルさんのツイートを拝見すると、馬への愛情が伝わります。
競走馬の情報発信というより、愛馬の育成記録を綴っているかのよう。寝姿なんて可愛すぎます。
それと、歩いている足元の動画を見ていると左前脚の運びに内向きな特徴があるんですね。

なお、前走の京王杯2歳Sでは、出走前にこんなコメントを寄せられています。

『騎手が馬にどれだけ求めれるか
 馬が騎手に応えれるか』

パドックで寝ようとしたり、ゲートも嫌がったりと万全の状態ではなかったのかもしれませんが、それでもあの競馬。
馬群で折り合う姿は、この馬にとっては勇姿ですね。

最後の直線では、前に馬がいてなかなか抜け出せない。
残り200m切ったところで外に出して伸びてきますが、そこがゴール。
前が開くような場面はありましたが、割って出せず、外に回したような捌き方でした。

それでも、デビュー戦の逸走から二戦目の楽勝。重賞での1番人気。プレッシャーのある中、人馬共にすごくいいレースだったと思います。

次走は、クイーンCのようですが、熱い走りを期待しております。

7位

牡  サンデールーカス

父  ロードカナロア
母  エンジェルフォール
母父 ジャングルポケット

当初は始動へ向け、5月末にゲート試験合格、放牧をはさみ秋デビュー予定。
10月に帰厩するもまもなくして再度放牧となりました。

ドラフトの頃は、順調にきていたんですけどね。

ちなみに、馬主の杉野公彦氏は、ラウンドワンの経営者。
昨年から所有馬が出走をし始め、今年の2月に待望の初勝利をサンデーミラージュで挙げています。
2019年のセレクトセールでは、サンデーアーサー(シンハディーパの2018)、サンデージャック(エタリオウの下)など1億以上の高額馬を落札されておりました。
今のところ、前記2頭ともに成績が振るいませんが、本馬の活躍にも期待です。

8位

牡  ブルーシンフォニー

父  スクリーンヒーロー
母  ブルーストーン
母父 コマンズ

前走の京王杯2歳Sでは、大外枠からの発走。相変わらず出がよくなく、そのまま外々を周る運び。
直線伸びずで8着に沈むわけですが、現時点だと面子が揃うと厳しそうです。

前々走の新潟2歳Sでも外目を回ってはおりましたが、あの時は内目の芝がダメでみんな外を回っていたため、道中のロスに差があまりなかったような内容でした。
面子が強化し、外を回されるロスがあると現状はこんなもの。ということだと思います。

初戦は、前壁になりながらも直線残り200mで外に回して差し切るという力強く見えるレースでしたが、今思うと初戦のレベルはそれほどでもなかったのかもしれません。(同レース出走の他馬の勝ち上がりは、2頭出ています)

次走は、まだ未定のようですが、朝日杯は見送りのようです。登録がありませんでした。

9位

牝  フラーズダルム

父  キズナ
母  クーデグレイス
母父 ホワイトマズル

近況をネットで調べていて驚きました。

次走は、ダートなんですか!?

初戦の稍重でのあの走り、新潟2歳S、野路菊Sでのあのジリ脚。白菊賞は大外回って力尽きフィニッシュ。
稍重で走ったのとジリ脚、芝レースでの限界からなんでしょうか・・・。

白菊賞は、おそらくですが陣営からの指示で前目につける競馬をさせたかったような気がします。
大外枠発走と立ち遅れが重なって、いいポジションも取れず、そのまま外を回ってきたらああなった。みたいな感じです。
現時点の実力では、外回して力で押し切れる程甘くない現実が見れたようなレースでしたが、まさかダート挑戦とは・・・。

個人的には・・・。
今年はもう十分に走ったんじゃないですか?
ダートに挑戦するなら休ませてあげましょうよ。
なんて思った次第です。

10位

牝  ゼンノアンジュ

父  ヘニーヒューズ
母  ウインアンジェラス
母父 Bertolini

初戦こそ熱発明けの影響もあってか、5着と案外でしたが、その後の2戦の勝ちっぷりは見事でした。
脚力の違いで前目に進めてそのまま押し切るという堂々としたレース振り。加えて、スタート直後の芝の走りも鞍上から高評価(岩田騎手)。前途洋々でありました。

2戦目で勝ち上がり後、エーデルワイス賞に登録も選出枠に入れず、なでしこ賞(1着)を経て、昨日の交流重賞競争 兵庫ジュニアグランプリJpn2 の出走となりました。
結果は、3着と残念な結果ではあったのですが、勝ち馬を見ながら2番手で追走し、手応えも悪くなく・・・最後は離されてしまい、同じく牝馬のレディバグにもかわされてしまいます。

とはいえ、例年の勝ち時計が、1.28.0前後で決着しているところ、今年は、1.26.9。
レベルは例年より高めではあったと思われます。

力負けのような敗戦でしたが、ゼンノアンジュの坂路調教は、いつも凄い。
51秒台で上がってくるし、ラスト2ハロンは、11秒台で駆け上がるパワーが凄いです。
次走は未定のようですが、今後も上位争いの期待が高まります。

それから蛇足、POG的な話ではありますが、兵庫ジュニアグランプリ3着の賞金は、350万円。(1着賞金2,500万円)
地方とはいえGⅡ(Jpn2)、2歳戦ということもあり賞金は抑えられていますが、3着で350万円は少ないものですね。
1着賞金2,500万円は、中央で言うところの古馬オープン戦とほぼ同額です。
着順による賞金の割り振りは、先日行われたキャピタルステークスを例にあげると、

1着 2,500万円
2着 1,000万円
3着 630万円
4着 380万円
5着 250万円

となりますので、3着の350万円のシビアさが伝わるのではないかと思います。


以上です。これから1年、楽しいPOGライフであることを!お読みいただきありがとうございました。

ドラフト指名時の感想は、こちらにまとめてあります。