弱腰なハナシ。~その①~

弱腰であること。それはオトナになってからの自分テーマの一つである。

人の性格として表される「意気地なし・弱気」・・・ではなく、自分テーマの「弱腰」とは字面どおり「腰の弱さ」を意味する。
なぜこんなハナシを綴ろうという考えに至ったかというと、最近またもやぎっくり腰になってしまったから。(・□・)

ぎっくり腰はクセになる。その王道をひたすら駆け抜けるギックリ生活をこれを機に振り返ってみたいとおもう。

先ずはぎっくり腰の思い出話からどうぞ。
初めてぎっくり腰になった時の気持ち⇒「ほんとに、ギックリじゃった!!



それは突然、ある日の優雅な晩に訪れた。
その日は自分らしくもなく、夕餉を済ませ寝るまでの時間、
自分は座布団に腰を置き、読書の傍ら頂き物のビスケットを頬張り紅茶を啜っていた。
普段はそんなもん口にせんくせに、こういう日に限って。

「おぉおぉう、このイングリッシュでエレガントな時間よ、永遠に・・・!(´∀`)
なんだかマッタリ・ホッコリ・しっぽこり~(なんじゃ、しっぽこり~って!)。」

勝手にコレが英国式優雅さであると決めつけ、満喫。
さてこら、そろそろ寝ますかね。
よっこいしょ・・・と身を起こして履いていた靴下を脱ごうと腰を曲げ、左膝をえいこらしょ!と持ち上げた途端。

激痛が腰を襲い、動けなくなった。

何が起こったのか理解できない(なにせ初めてだったから)。

徐に横たわる。痛い。
息をする。痛い。
んんんんんんーーーーーふっふっふっーーーー、なんじゃい、これ( ,,`・ω・´)

今横たわっているのは布団ではなく、床だった。とりあえず、布団へ動こう。

・・・痛い。

動けない。

痛さのあまりに何が起こったかを考えることを忘れていたが、5~10分ほどで考えるようになった。

まさかこれは、世にいう「ぎっくり腰」というヤツではなかろうか。
しかし、確信がない。

そうだこんな時は、人生の大先輩、かぁちゃんに聞いてみよう。
幾つになっても、マザコンである。
傍にあった携帯電話で、母親に入電。

かぁちゃん:「あらアンタどうしんだいこんな夜中に」←時刻、確か午後10時頃。
自分:「(ふっふっ・・・息を荒くして)か・・・かぁちゃん、今、ワシ、腰に激痛走って動けんようになってもうたんじゃ。コレってもしや、ぎっくり腰!?」
かぁちゃん:「様子がわからないから何とも言えないね。経緯を説明しなさい。」

かぁちゃーん、痛いんだよ、何でもイイからひと言『あらまぁ!どうしたの!?大丈夫???』くらい言ってくれ。(;▽;)
痛みに襲われているとき、人は冷静さを失い優しさを求める。
痛みを受け入れつつ、説明した。

かぁちゃん:「そうねぇ~、きっとぎっくり腰だわよ。それにしても、シチュエイションがダサいわねぇ~(ケラケラ、笑)!」

なにもこんな時にそんなコト言わんでも。(;▽;)
なんにでも笑いのネタにしてしまう親子であるが、この時はまだ笑えなかった。
最後にお大事にと言われ、電話を切った。

とりあえずこれがぎっくり腰であることは判明した。
薄々解ってはいたさ。ただただ、もうひと押しがほしかったのである。
うむ、明日病院へ行こう。

・・・翌日。

朝から夕方まで腰を酷使し仕事をこなし、やっとこさ病院へ行った。
しかしその日の動きざまは、老人そのものだった(同僚による後日談)。
その日呼んだタクシーの運ちゃんにオススメの病院を聞き、そこへ。

ところが、その日の所持金が不足していたことがタクシー清算時に判明。
タクシー料金は足りたが、病院代は賄えそうにない。
近くにあったコンビニATMでやむなく出金したら、手数料が税抜100円もかかった。

これまた痛い!!!
普段からかぁちゃんには、口酸っぱく言われていた。
「お財布の中にはほんの少しの現金を入れておきなさい。何が起こるかわからないから。」
親のいう事は、きいておくべきであるな。(´д`)

それはさておき、病院で治療してもらった。
その時の処置については記憶にないが、腰、痛いのに、
やたらめったといろんな感じにグイグイ・ゴリゴリやられた自分は、

この世のおわりのような声をして院内の中心で、痛みを叫びまくった。

「ぎぃやぁああああーーー痛いっっ!やめてけれぇ~~~~~!!!!いたたたたたーーーーーーーー!!!!!!(`д´)(≧д≦)」

その叫びっぷりは、周囲の患者、整体師をも笑わすほどだった事だけは、記憶している。

整体師:「ふぅ、よく叫びましたね~。これで今日はオシマイですよ。あとは数日後にまたきてくださいね。」

そこから1か月ほど?通院し、マシになったので行かなくなった。

初めてのぎっくり腰エピソードは、タクシー料金やATM手数料、治療代・・・と、腰にも財布にも、非常に痛々しい出来事であった。
思い返せば普段から腰痛もちであり、腰が痛くなるとマッサージやら行っていたので、こうなる(=ぎっくり腰になる)ことは容易に予想が出来ていたにもかかわらず、いざそうなると何が何だか見えなくなってしまった。

重たいものを持ち上げたとき。
ちょっと無理な姿勢をしたとき。
突如後ろから子どもが背中に乗っかってきたとき(←これは我がかぁちゃんが初ギックリになった時の状況らしい・・・犯人、ワシ・・・?)
↑上記のようなのであればすぐにぎっくり腰だと納得できただろう。

よもや優雅に時間を過ごしていて「ギクッ」となるなんて、ノストラダムスも予言できやしないわな・・・
と、言い聞かせてみる。

その後は腰に気を遣って過ごしており、初ギックリの時ほどのものは経験していないが、
噂通りぎっくり腰は、くせもの=クセになるもんだった。
性懲りもなく何度もやっては病院へ駈け込んでいる。

今回は久々数年ぶりとなったぎっくり腰。
はてさてどんなシチュエイションでなったのか。

次回へつづく。

話のコシを折らないほどに、初ギックリエピローグ。

文中の通り、初ギックリの時には痛みながらも毎日出稼ぎをしていた。
本来ならば数日間安静にしているべきであるが、そうもいかない事情がその時あったのだろうと思う。
※自分のことだ。決してナゾの責任感から仕事を休まなかった訳でもあるまい。

そんな自分は朝夕ともに、タクシー通勤をするハメになっていた。
タクシーの運転手は大体ぎっくり腰経験者らしい。
ずっと同じ姿勢で仕事してるもんなぁ。
そんなギックリ諸先輩と出逢い、この期間色々アドバイスを頂けたことは、タクシー料金以上の価値があった。

朝は大体決まって同じ運ちゃんが迎えに来てくれた。
その運ちゃんは自分がタクシー通勤初日に来てくれた方だった。

タクシー通勤2日目の朝、行き先を告げる前にこう言われた。
運ちゃん:「●●町の△△ビルですよね!」
自分:「へっ?あ、そうです(変だな、ワシ、予約した時、行き先伝えとらんぞよ)。」
運ちゃん:「××さん、ワタシ、昨日も迎えに来させてもらいました!」
自分:「あ、そうでしたか(偶然)!なら話は早い!宜しくお願いします。」

タクシー通勤期間中、運ちゃんは色々と励ましてくれた。
「(タクシーの乗降時)ゆ~っくりでいいですからね。」
からはじまり、
「この道は舗装工事していて凸凹で腰に響くとよくないから、料金かさまないほどに、別ルートいきますね。」
なんて心遣いをも受け、
「ああ、だ~いぶん足取りがよくなってきてますね!この調子ですよ。」
こんな風に時間とともに頂く言葉が変わっていった。

ようやく仕事の折り合いをつけ、暫く休めるようになったのを報告したのが最後だった。
「おぉ、やっとですか。休めるのがイチバン。しかしなかなかそうはいかんもんね。お大事になさってください。」

ぎっくり腰自体には大変な想いをしたものの、良い運ちゃんと数日間交流することが出来た。
良きドライバーを手配してくれたタクシー会社、そして心温まる接客をしてくれた運ちゃんには感謝である。

しかし後にも先にもあれほどの痛みを伴うギックリは、もう勘弁じゃ。(;▽;)
さてこら、ほんとに、次回へつづく。