車用品店にて「リレーアタックの対策グッズ?」「必要ないです」

前回、リレーアタックについての駄文を認めたが、ずぼらな自分は相変わらず、自分のクルマに対して対策グッズを用意していない。

それだけの為にわざわざ車用品店へ行くのが面倒だからである。

だがこの度ようやっと車用品店へ行く用事が出来たので、ついでにリレーアタック対策グッズを探してみようと決意した。

嗚呼対策グッズを買いさえすれば、もう以前のように誰かに怪しまれる(?)こともなくなる。
期待に胸を寄せ、愛車と共に出掛けた。

自宅付近の車用品店。
駐車場の出入りが難なくこなせるよき場所(←コレ、大事)。
そして広々とした店内で、目的のブツを探し漁る。

滅多に来ない場所なので、商品の陳列パターンを把握していないし、リレーアタック対策グッズがどういったカテゴリーに分類されるのかも知らない。無知な自分にとっては少しばかりの冒険。

洗車コーナー・・・である筈がないからスルー。
デコレーションコーナー・・・な訳あるか。スルー。
修繕コーナー・・・ないな、違うか。
セキュリティコーナー・・・ここかいな、とじっくり眺める。

・・・な い じゃ な い か・・・

探し方が適当すぎるのだろうか。
今度はすべての列を隈なくチェックしたつもりも、やはり見当たらない。

えーい、もぉ、メンドクサイ(`д´)
というわけで、そこらへんにいた店員に尋ねることにした。
店員の対応は、こうだった。

店員:「はぁ、リレーアタックですか。う~ん、個人的には、必要ないと思います。」

自分:「は、はぁ、そうですか(・△・)。」

⇒のっけから、バッサリ

店員はその後5分にわたり、なにゆえリレーアタック対策グッズが不要であるかの持論を述べられた。
要点は、こうだった。

  • テレビでリレーアタックの事が放送されてから、当店にも問い合わせがよくきている。
  • 今のところ、当店ではそれ関連のグッズを取り扱う予定はない。
  • というのも、その窃盗の対象となる車は、結構限られている。
  • そもそもスマートキーというのは、簡単に車のカギを開けられたり、スターターとして使えたり、というメリットがあり、リレーアタック対策グッズでカギの電波を封じ込めてしまうと、このメリット自体の意味がなくなってしまう。
  • 例えば2,000円のお金をつかってリレーアタック対策グッズを買うのなら、ワタクシならウマいメシでも食べに行く。
  • お客様(自分に向かって)が、とても気に入ったデザインのグッズをどこかで見つけて、欲しいと思ったときに当店に問い合わせて貰えば、もしかしたら取り寄せが可能なモノもあるよ。
  • どうしても心配なら、グッズに拘らなくとも、自宅にあるようなアルミ缶に入れたり、アルミホイルにくるんだりすることで防ぐことは可能だよ。ワタクシとしては、お金をかけるよりかはそちらのほうがよろしいかと。まぁ、ウチとしては、売り上げを逃していると言われればそれまでですが。
  • とは言っても、大々的に売り上げが伸びるようであれば、本社からのお達しで取り扱うこともあるかもしれませんがね。

上記のような話を延々と5分程されたように思う。
自分にとっては果てしない5分であった。10分に感じた。
睡魔が襲ってきた。

欠伸を我慢しながら寝ぼけまなこで、既にアルミホイルでクルマのカギを包んでいる事を述べたら、

「それでじゅうぶんだと思います。」

とキッパリ言われた(・ω・)。

自分はこの度、用事も相まってだが「よし、リレーアタック対策グッズをみるぞ」という確固たる決意のもと店へとやってきた。
だが、うむ、確かに店員の云わんとせんことも、的を射ているし、私事ながら自宅には使われていないアルミホイルの在庫がたんまりある為、この店員のアドバイスにより、あっさりとリレーアタック対策グッズの購入は先延ばしにされたのであった。

果てしなく感じた5分の説得(?)のおかげで、2,000円の出費は抑えられたわけである。
その相場は知らんがね、2,000円もするなら、確かに高価である。

で、その後は引き続きその店員に別の用事の事を尋ねることにした。

店員:「あ、メンテナンスの件ですね~。車種は何になりますか?」

自分:「#$%&です。タイヤのインチは××インチで、あーだこーだ、どーのこーの・・・。」

店員の目が、ギョっとした。その反応が声色にそのまま表れた。

店員:「・・・あっ・・・。#$%&ですか・・・、はい。」

その後ひとしきりメンテナンスについての問い合わせも終了し、最後に店員はこう言った。

店員:「う~ん・・・#$%&なら、リレーアタック対策グッズは・・・必要かもしれませんね・・・。

あの果てしない5分がどうやら車種を述べたことで覆されたようだった。

自分の(ともすればミスボラシイ)みてくれと、乗っているクルマが結びつかなかったようである。

自分としては、どのようなクルマも決して安価なモンじゃないから、自分より前にその店に問い合わせをした方々も、きっとクルマを大事にしていらっしゃるが故の心配事だったと思う。
自分が乗っているクルマが#$%&だから、とかそういったクルマじゃない、とかはあまり関係がない。
だが店員の言うことも、よくわかった。

店を出て家路をノロノロ行く自分はふと考えた。
(始めに乗っている車種を告げていれば、あの5分間の睡魔はなかったのだな。伝えてあげればよかったかな。)

結局、リレーアタック対策グッズは買えずじまいだったし、買わないことも決めた。
自宅にある大量のアルミホイルが底をつきるまで今後も自分は出掛け先で、クルマのカギをアルミホイルに包んで当面を過ごすことになる。
万一以前のように誰かに尋ねられた際には、リレーアタックについて伝えていく伝道師にでもなりますかね。

帰宅した折、店での出来事を家族に報告したら、なんともドライに、こう言われたのは、末永く忘れまい。

ていうかさ、ウチ(自宅)、シャッター付きの車庫やないか。出先で、そうそう、リレーアタックなんて、ないと思うがね(´-ω-`)=3。」

完。