日商簿記3級凡闘記その2- 合格体験記 –

中盤

別の日、友人Bにも簿記検定のことを話してみた(われら3人は共通の知り合い)。
「Aは3級に高得点で合格してたらしいぞ。
それ以上の点数はとってやりたくて頑張っているんだ。ふふふん。」
鼻息荒くしていたら、このBは、サラっとこう言った。
「自分もそれより昔に受けたけど、98点だったわ。」
なんだってよ(`・皿・´)!上には上がいるもんだ。

友人Bの言葉を受け、何故かこんな強迫観念に駆られてしまった。
満点合格しなければならない。
こんなことを思ってしまったのが運のツキ(´-ω-`)。

当初の目的は、もっともらしいものだった。
⇒簿記の知識を身に着けて今後の仕事に活かそう。

それが、すっかりこう変わった。
⇒何でもよいから、とにかく満点目指すのだ。

その熱のおかげでか、勉強はかなり潤滑に進んだ。授業のカリキュラムよりも先に進んでいたりもした。
さっさとテキストを終わらせて過去問をバンバンやりたかったのだ。
講師とも相談の上、勝手にやらせてもらうことにしたのだった(講師の方のご理解に、感謝)。

初めて過去問を解いた時(於自宅)、本試験でもないのに異様に緊張していたのを憶えている。
頭の中が、邪念だらけで。
満点、満点、ま ん て ん ◎
何かのハイになっていたのやもしれぬ。やれやれ。

そんな精神状態では、満点などとれるわけがない。
初めて解いた過去問の点数は、確か84点か86点くらいだった。ガクンと落ち込む。
自分の実力なんて、ちぇっ、ふーんだ、ぺけぺけぺけ、とやさぐれる。

かかった時間も、1時間30分をゆうに超えて2時間ぎりぎりだった。
この回の反省を踏まえ、次回以降は、兎に角落ち着きを保ち、集中し素直になること(何かに)を念頭に取り組むようにした。
だが、初回以降、数回やっても、満点は出なかった。原因はほぼポカミスと一部理解認識不足だった。
前者に対して嫌気がさしていた、自分自身に。

いきなり閃いて、開き直った。
えーい、こうなったらもうどうでも良いや。遊びながら解こうじゃないか。
昼間は講座での時間を自由きまま且つ有意義に過ごし、夜は自宅で過去問を二回解くという無茶ブリ?なやり方で、この日も二回分解いた後の、やけくそ。

過去問は、大切に解いていきたい。そう考えていたのに、つい遊びに向いてしまう自分が怨めしい。

で、遊んだ結果、初めて満点が、でた。
三度目の正直か。何が何だか、もうわからない。疲れていたのかも、しれない。
真剣に遊んでいた」事は確かである。

一度満点を取ると、ぽんぽこぽかぽかと、この点数は出るものだった。
問題文を読み仕訳をするときの無心っぷり、試算表の問題で貸借一致した時の、爽快感が、たまらない。
三度のメシより(ちゃんと食ってはいたが)過去問を貪り、いつしか病みつきになっていた。