日商簿記2級凡闘記その9- 合格体験記 –

~⑨終章其の二・消しゴムへの想い~

勉強をするに当たり、程よくオトナな自分には勉強机など、ない。
ダイニングテーブル(木の凹凸があるテーブルなのである)に直接ルーズリーフを置いたまま書いていては、ガタガタになってしまう為、裏紙を下敷きとして使用していた。

ノートを1枚書いては、裏紙に鉛筆の跡が残るのをこまめに消しゴムで消しては、新たなノートを執る日々だった。
あまりにも消しカスが多いので、ついに空いた即席コーヒーの瓶に入れ始めていた。
みるみるうちに消しカスが堆積していくのが、快感だった

使用していた消しゴムは、遥か昔から愛用している品だった。
いつもカドで消す感覚」だかいうキャッチフレーズが、どうも気に入っている。
ただただ、それだけの理由。

あまりに消しゴムを消費(浪費か?)するので、頻繁に文具屋へ行くハメになった(貧乏なんでね、買いだめはできんのだ)。
一時期、自宅とは別の場所で勉強をしていた折に消しゴムがなくなり、そこの付近の文具屋に行ったがそこには自分のお気に入りが、なかった。
仕方がないからどデカい「MON●」を購入し使用した。

二種類の消しゴムを使った感想⇒お気に入りがなきゃないで、どっちでもいーや。

だが「どデカMON●」がついになくなったとき(あまりにデカかった為、使い終わった際には妙な達成感があった。)、
求めたのはやはりお気に入りの消しゴムだった。

どうか今後もこのメーカーにはこの消しゴムを販売していてほしいと切に願う。
よもや自分は、消しカス欲しさもあって懸命にノートを執っていたのかもしれない。
サイドメニュー的お楽しみがなければ、こんな勉強事、やってられん。

そんなわけで、消しカスもモチベーション維持の一助となっていたのだった。

今さりげなく抱えている問題は、この消しカス達。
自分にとっては幾多の試練を乗り越えた盟友と化しており、到底捨てられん、ということだ(・Д・)。
家族には燃やせるゴミじゃないか、と笑い者にされているこの消しカス達をみると、どうにも不憫でならん。

こうなりゃ、とことん気が済むまで、愛でてこうじゃないか。どうせ自分の事だ、すぐに飽きるだろ。

完。