購入を検討していたややバリ車は既の所で完売してしまい、今買うとなるとバリバリ車しかない。そんな状況に陥ってから数時間。
悩みに悩んで下した決断は、バリバリ車の購入を検討、というものだった。
その理由:→そもそも、「車のかわいそう度」とやらに最大限配慮してみたら、ワシにはどんな車だって買えない、ということに気が付いた。
→だったら、いっそのこと、欲しい車を買ってみようじゃないか。
・・・こんな思考回路だったと思う。いつもながら、危うい思考の持ち主である。
かつて自転車で転んだ時の「自転車にも乗れない程に頼りないワシには、もっと頼りがいのある自動車が必要だ」という考えと通ずる。いざという時、こういう怪しい判断をしてしまうのだ。まぁ、何かにつけて、どういう屁理屈をこねようと、車が欲しかったのだ。ちょっくら、欲望のままに動いてみることにした。
その日は夜も遅い時間になっていたため、翌日になって店に電話した。それも開店直後の10時1分に(笑)。というのも、この日は日曜日ではあったのだが、日帰り出張の予定が入っており、電車に乗ってしまう前に電話しただけだったのだが。
店へ電話して、例の営業を呼び出した。ワシ:「昨日はどうも。それでですね、バリバリ車の購入を前向きに検討しています。とは言え諸々条件も厳しそうなので、頑張ってくれますかね」営業:「・・・!そうですか、それはそれは(喜んでいるような声だったと思う。)!はい、勿論頑張ります。本日、店に来れますか」ワシ:「いや、これから日帰り出張でして、帰るのは遅いため本日は無理です」営業:「平日の夕方などいかがでしょう」ワシ:「今週はずっと出張で不在してますんで、週末にでも伺います」営業:「本日は、何時のお戻りですか」
やけに突っかかってくるな。電車がもうすぐ来てしまうじゃないか(自分からかけたくせに)。どうやらバリバリ車も、売り切り御免だそうだ。だから急ぐ必要がある。いつ売れるのかはさっぱり予想もつかないから、買いたいなら早く来い、との事だった。(なんて殿様商売じゃ、とちょっと思ってしまった。)
ワシ:「駅に着くのが多分19時くらいですかね。そこから店に移動すると19時半くらいになってしまうので、本日は無理です。お店も閉店してるでしょうから」※自分の都合上、翌日からもこれまた出張の予定もあり、正直この日はさっさと帰って風呂入って寝たかった(笑)。営業:「私が駅に迎えに参ります!」
えっ・・・(´・д・`)。そこまでするか。とは言え連絡を入れたのはワシだ。そのことを些か後悔しつつ、了解し、この日に商談することにして電話を切った。
そのタイミングで電車がやって来たため、気持ちを切り替えて仕事へと出掛けた。
・・・・で、半日後。出張から戻って来た。朝の言葉通り、営業が駅まで迎えにやって来た。「うわ、ホントにコイツ、来たわ」と思った。そりゃ、来るだろうよ。あれよあれよという間に店に連行された。
それからは価格交渉やら、装備品等の話をし、「ここまでか」という所で折り合いをつけて商談を終えた。最後になってはたと思い、こう言ったような気がする。「あ。若葉マーク、必要ですかね。それを付けていたら周囲の皆が気を付けてくれて、事故防止になるかと」それに対して営業はこう言った。「いえ、バリバリ車で若葉マークを付けていたら、かえって危険です。煽られたりする恐れもあります。普通に安全運転していれば、大丈夫です」・・・当時は煽り運転なんてのは今ほどに問題が表立ってはいなかったが、昔から絶え間なく、起こっていたんだろうね。
気付いたら夜中の遅い時間になっていた。車屋にも、遅くまで残業させてしまった。
しかし車を買うことって、買うまでのプロセスが非常に疲れるものなのだな。もう二度とやりたくないと思った。それほどまでに、困憊していた。
やれやれと帰宅して、翌日からの出張に備えた。余談だが翌日は朝6時には家を出ねばならず、寝不足だったことは言うまでもない。
ところで冒頭でバリバリ車を買うぞと決断をした際のこと。あれだけ反対していた親父はどうしたのか、というと、呆れ果てた&我が子の意思に根を上げてか、最後にこう言った。
「もう、好きにしろ。わしゃ、知らんぞ」
いやいや、とーちゃん、こんな初心者ですから。これからより一層、カー・アドバイザーとしてよろしく頼んます。親父の苦悩(?)は果てしなく続くのであった(笑)。
これから先、車と共にあゆむ我が人生に幸あらんことを。
続く。