スト5のカプコンプロツアーをここ3年くらい見ているけど、これって見ている人面白いのかな?と思うことがたまにある。
自分は、好きで見ているから楽しんで見られるんだけど、詳しくない人が見たら代わり映えのない試合ばかりだと思うことがよくあったり。
- 大会で使用される限られたキャラクター
- 誰がプレーしても同じような動き
- どっちのプレイヤーが強いのかよくわからないモヤッと感
他にも解説が何言っているかわからないとか。(ゲームをしたことなくて見るだけの人だと「クラカン」とか言われてもわからないと思います)
挙げればキリがないんですが、楽しんで見るにはそれ相応の予備知識が必要なものだろうと思っています。
元々、私がスト5プロツアーを見るきっかけになったのは、eスポーツが話題になり始めた頃、youtubeでウメハラ選手の背水の逆転劇を見たのがきっかけ。それと、友達家族の息子が相当なゲーマーで、たまにイベントに参加しているような話を聞き興味をもって、というのも大きかったと思います。
ウメハラ選手の背水の逆転劇は、あのプレイの何が凄いかわからなくても、会場の熱狂と興奮がそれを伝えてくれる素晴らしいもの。
連続でブロックしてすぐに反撃せず、なぜかジャンプしてガードして、その後コンボを決めて倒し切る。よくわかんないけど・・・すげーッッ!ってなるような試合でした。
ストリートファイターは、画面上部にお互いのキャラクターの体力ゲージがあって、ひと目でどちらが優勢か劣勢なのかがわかります。これ以上ないわかりやすい表現方法で、これが30年程前にすでに確立されていたことが凄いです。
体力ゲージを見れば、どちらが追い詰められているかわかるし、粘って粘って逆転するというシーンは、見ている側の手に、汗を握るものとなっているはずです。
しかし、最近の特にスト5のプロツアーを見ている限り、いい試合はたくさんあるのだけれど、心に残るような試合や語れるくらい面白い試合は少ないです。
例えば、去年のベストマッチって何?
って話題があったとしても、いまいちピンとこない。盛り上がらない。
あの決勝が良かったとかあの二人があたった試合が面白かったとかはあるけど、試合の中身まで熱く語れる要素が少ない。
個人的には、去年(2018年)のカプコンプロツアーの
Justin Wong(メナト)× Problem X(ベガ)からのJustin Wong(メナト)× 板ザン(アビゲイル)の試合は、最高だったけど。
なんで熱く語る程盛り上がらないかって考えてみると
単純な話、何が凄いのかわかりにくい?
サッカーや野球、バスケットボールなどのスポーツだと、単純明快で凄いプレーって誰が見ても凄い。ルール知らなくても、人ってあんな動きできるんだ!?とか、あれよくやったな!が誰でも分かる。
スト5だって、凄いコンボや見た目の派手なCAなどひと目で分かるプレイはあるけど、あれってプロなら(趣味でやってる素人でも)誰でもある程度練習してればできるものなんだよな。派手な演出で見事な逆転勝利っていうのはよくあるけど、それが凄いか感動するプレイかというとほとんどそうは思わない。
逆転が簡単にしやすい。ってところも大きい?
普通のスポーツで考えれば、劣勢の方にコンボゲージが溜まっていって、劣勢でも一発逆転が(簡単に)できる。なんてないんだから。
普通のスポーツでも劣勢の方が、堪えて堪えて、それでも諦めずに最後に何かを掴む。逆転と言ったらそうでなきゃ。
簡単に逆転しやすいシステムというのもいまいち盛り上がりにくい、簡単に逆転してしまったような気がして、印象に残らない。これも理由の一つな気がします。(プレイする側だと爽快感がないとつまらない。って話もありそうですが)
あと、プレイヤーのレベルが高すぎるのも地味に問題かも
というのも
コマンド入力って本当にしているのかな?
って思うくらい複雑なコンボを当たり前のように決めるし、それをミスする人がほとんどいない試合ばかり。あまりにもコンボを簡単に決めるものだから、それが凄いことなのかもうわからなくなってます。ヒット確認してから次の攻撃を繋げるなんていうのもありますが、上位陣になると普通にやっているので、どれほど凄いことなのか伝わりにくい、というか伝わってない気がします。
そういう意味では、似たようなプレイ=個性が少ないのも問題
よく使われるコンボはみんな一緒この攻撃の後には、この反撃この攻撃が当たったらあのコンボな
マヨネーズは、キューピーケチャップは、カゴメソースは、オタフク
みたいな。
定石のようなものが出来上がり過ぎていて、誰がやってもほとんど同じプレイ。画面の中にプレイヤーは出てこないので、名前を見ないと誰が操作しているのかなんてわからない。試合の作り方に違いは出るのでしょうけど、ライト層だとそこまでわからない。
個性が少ないに関連していえば、使われるキャラクターが決まっているのもなんだかね
大会の上位にくるキャラクターっていつも代わり映えしないキャラ。35キャラ程いたと思うのですが、大会にエントリーされるキャラクターってその半分くらいでしょう?さらに、大会上位に出てくるキャラとなると多くて10キャラ程度に絞り込まれていると思います。
同キャラ対決も熱いのは熱いけど、あまりにかぶりすぎていると、
あぁ、プレイヤーが上手いのはそうなんだろうけど、キャラが強いんだな。
って。そういった意味で、sakoさん素敵。
ただ、キャラが強いと言っても、大会の上位に食い込むメンツが大体決まっているので、プレイヤーの腕の差が結果には顕著に表れているんですよね。
またpunkか、またときどか。これもちょっと食傷気味
好きな物でも食べ続ければ食べ飽きる。またおまえか。って思うようないつもの上位陣。新星と呼べるプレイヤーが出てきていないのも面白味がない。
特に日本勢だけど、おじさん強すぎ。
格闘ゲームは、経験値が大事。ってことなのかもしれなくて、それはそれで面白いんだけど、若手の活躍も見たいところです。
日本勢というと、大会ですぎ
日本のゲームなんだから、日本勢が活躍するのはいいことですが、もう少し未知のプレイヤーの活躍や台頭も見てみたい。
大会ですぎだから、カプコンカップの出場選手も日本人が多いのですが、もう少しいろんな国の選手が競っていると世界大会感があって面白いように思います。(プレイ人口の問題もあるかもしれませんが)
それと、ゲーム画面を見ているだけだと、感情移入しにくい
スポーツ観戦の感情移入って大事だと思うんですよね。喜怒哀楽、これが感じられるから、
楽しい、嬉しい、悔しい、哀しい、憎々しい
ってね。ゲームの画面で躍動するキャラクター達は、感情を呼び起こせるほどの表現はないんだから。
プレイヤーの目に見えない思惑だとか気迫だとか怒りだとか、そうした部分が垣間見える瞬間がもっと欲しいと思います。
喜怒哀楽、プレイヤーがどんな人達なのか知る必要があるんだよな。
そう考えると結構な予備知識がないと深く楽しめないものが、eスポーツなのかもしれません。いや、これって普通のスポーツもあまり変わらないのかもしれないけど、全く見たことない人を誘って、面白そう!観戦しよ!ってなかなかならないのは確かのような気がします。
個人的には、感情移入、喜怒哀楽の、「怒」「哀」を表現できるプレイヤーはマゴさんかなって思っています。(投稿日時点だとマゴさん、今年(2019年)のカプコンカップ出れなさそうだし、もう無理でしょ。なんて言われているし、実際試合見てもクソプレイだし、もはや悲壮感も漂ってるし、でも無風では終わらないことを期待してます)
以上。プレイヤーの名前をやり玉にあげる方もおりますが、光宙(ピカチュウ)、今鹿(なうしか)などキラキラネームを聞いて眉をしかめるようなもの。よね、うめきちといったヨボヨボネームを聞いて、思わず「さん」をつけてしまうのも。(曾爺様御免なさい)偏見を持たずに内容(プレイ)を見てほしい(ですけど、入口からハードルが高め設定なのは確かだと思います)。