転職者は面接でこれだけは聞くべき「離職率」(平均勤続年数)

 入ってみないといい会社かなんてわからない。結局人でしょ?

それを言ったら転職なんてギャンブルみたいになってしまうので、出来る限り地雷は避けるべき。

離職率が高くても一概に悪い会社とは言えない。

なんて言う人もいますけど、いや、やっぱり入ってみたら悪い会社なのがほとんど。
入社して間もなく、誰々が辞めるとか辞めそうとか耳にすると、この会社大丈夫か?ってなりますし、大丈夫じゃないですから。

  • 仕事の進め方が俗人的、整理がされていない。
  • まともな資料がほとんどない。
  • 先輩社員がいまいち。社員のレベルが低い。
  • 上司の能力が 知力30 武力60 魅力10 ついていけない。
  • 昼休みは人の悪口ばかり。
  • 残業多い、給料安い、昇給がない。

ワンマンというか、社長や部長の言うことは絶対(とは言わないけど絶対)な職場もとてもやりづらいです。

離職率の高い会社=居心地の悪い会社

そんな会社には長くいたくないので、いい人、仕事ができる人ほど抜けていきます。
そうなるとどうなるか・・・職種に魅力があっても職場に魅力がない。
技術職、専門職なら人から学ぶ機会が少なくなるので成長も見込めない。

そんな会社嫌ですね。

離職率は、何%くらいだと危うい会社か?

少し私自身のことをふれておきますと、地方の事業所で技術職兼管理職(事業所の責任者)を任されています。
人事部門には在職したことがありませんが、転職者の面接は面接官として対応させていただいています。
また、従業員数は、1,300人程度の会社ですので離職者の数もそれなりです。(正社員他、パート、アルバイト含む数)

さて、私の会社を例に挙げると、正社員だけでも毎月5人~10人が辞めていきます

年間で言うと、70、80人というところですかね。
正社員の離職率で言えば、10数%といったところですが、体感としてどうなのかというと・・・

やっぱり高いと思います。

年間70、80人辞めてしまい、組織を維持していくとなれば、
年間70、80人を雇用しなければいけません。

年がら年中、中途採用しているような状況になるわけです。
面接に費やす時間も結構なもので、現場も大変ですが人事や管理職も大変です。

離職率が、10%を超えていたとしたら、5年後には今いる半数の人が新しい人に入れ替わることになります。

100人いたら50人が入れ替わってしまうと考えると、10%を超えてくるのは好ましくない状態というのが分かると思います。

では、厚生労働省が公表する「雇用動向調査」では、離職率はどうなっているでしょうか?

平成30年度の1年間の平均離職率は 14.6% でした。

過去5年を遡っても大体15%前後で推移しています。

そっか、15%くらいの離職率なら普通なんだな。って思ってしまいそうですが、15%って高いと思います。
3年後には半数近くの人が入れ替わっているって考えたら高すぎると思いませんか?

15%って平均値なのかもしれませんが、体感的にはとても高い離職率だと感じるはずです。

とはいえ、職種によっても離職率は異なります。

一番高い職種は、宿泊業・飲食サービス業で、約30%
一番低い職種は、電気・ガス・水道業などで、約8%

希望の職種の動向を厚生労働省の「雇用動向調査」で確認しておくとよいでしょう。



離職率って計算方法は企業によって違います。

私は、転職者に離職率を聞かれたら、全社員の離職率を答えます。

しかし、離職率が高すぎたり都合が悪かったりすると、全社員ではなく、新卒のみの離職率で答えたり、中途入社のみの離職率で答えるなど自分達の都合のいいように答えることがあります。

あまりに高い離職率だと表に出したくないのが本音ですので。(=離職率が高いことは企業にとって都合の悪い情報ということです)

離職率をストレートに聞くと印象は悪くなるか?

まず面接時に、離職率をどストレートに聞かれたことは今のところはありません。

もし聞かれた時のことを考えると、私も中途入社組だからというのもありますが、悪い印象は特にはありません。
ただ、応答の際の態度は見ると思いますし、意図を会話の中で探ったりはすると思います。

場合によっては、悪い印象を持つ面接官の方もいるかもしれません。
自信を持っていい会社だと胸を張れるなら、悪いようには思わないと思います。

聞きづらければ、中途入社の割合を聞いてみる。

どストレートに聞かなくても

私と同じような中途入社の方は職場にいらっしゃいますか?

など中途入社が多いのか少ないのかを遠回しに聞いていみるのもありでしょう。

もしくは、印象が心配ならポジティブな質問で

何年くらいキャリアを積まれた方がご活躍されていますか?

少しでも早く仕事を覚える意欲を伝えつつ、在職年数から探ってみてもいいかと思います。

在職年数(平均勤続年数)の観点の質問では、

社員の方は何歳くらいの方が多く活躍されていますか?

などおおよその平均年齢を質問するのもいいでしょう。
社歴に比べて平均年齢が低い場合は、それなりの入れ替わりがあると思って良さそうです。

なお、一般的な企業の平均年齢は約35歳です。

この他、面接で聞きにくい場合は、内定後に聞いてみるのもいいでしょう。

また、求人票でも「若い仲間が活躍中!」などは年齢層が若い≒人の入れ替わりが多い(可能性が高い)というのもわかります。職種にもよりますが、あまり歓迎できるポイントではないでしょう。


以上になります。
いい会社か悪い会社か判断する際に、面接の場では把握しづらい職場の雰囲気ですが、離職率の数字は雰囲気の良し悪しの目安になります。
入ってみないとわからないというギャンブルみたいなことが極力ないように確認しておきたい最重要事項の一つだと思います。