相変わらずC担当者は良くしてくれており、こんな自分に別の物件を紹介してくれた。思い返せばこの時点で物件探し開始から1ヶ月以上が経過していた。時間が経過するのはなんともあっという間なものであるな。
その物件は、築年数が浅く、中も綺麗だった。駐車場もまた、広々しておって、良いぞ。
元々別の人で入居が決まっていて、鍵も新しく取り替えたのだが、契約直前になりキャンセルが入った物件だったそうだ。
オオ、いいじゃないか。これまた何かのご縁かねぇ(-人-)。
今度は平和に話が進められる、期待をこめた。というのも、その建物名は「平和」を意味する外国語で名付けられていたから、ゲンを担いだ。先の新築物件で、やさぐれ気味だったので、つい神頼みをしてしまった。
入居申込をしたのが×月の半ば頃。入居希望日は、その翌月半ばで出していた。これであとは諸々の手続きをすればいけるぞ、と仲介業者事務所をあとにした。
後日、C担当者から一報入った。「例の『平和物件』、オーナーが翌月一日から入居するようにと申されてまして。」
はて(‘〇’)?翌月一日といったらもう、半月もないぞ。どういうことじゃ。
こちとら現在の借家のオーナーにまだ連絡しとらん、だってまだ正式に決まってないからね。引越手配諸々もあり、無理ですわ。それに、住めもしない家の家賃を半月分も、払うことになる。コレは自分にとっては痛手である。
よくよく尋ねると、どうやら『平和物件』のオーナーは、「一日」にこだわりがある人のようだった。一日から家賃発生する方が経理上(?)単純明快でよいからか。それとも単に金欲しさに言っておるのか。理由はよく解らん。
しょーがないなー(´・ε・`)。渋々受け入れることにした。空家賃を払う事を決め、どこか諦め半分で契約手続きに進んだ。
ゲン担ぎをしたものの、ほんとに平和に進むのだろうか。なんだか、不安になってきた。
過去の賃貸物件探しではこのようにてこずった事がなかったので、戸惑いを隠せずにいた。自分には何かしらの貧乏神が憑いているんじゃなかろーか、とさえ想った次第。神頼みまでしたのに、よりによって貧乏神様でしたかね。
それから数日後、この不安は的中してしまうことになるのであった。ちょっとした事件、勃発。
つづく。