はじめに。初見ノーリセで開始して、3章途中でメイとボーイの技と速さが全く上がっていないのに落胆しやり直しした人の評価と感想です。FC版の外伝もかなり昔ですがプレイしています。
最近の作品は・・・とは言っても覚醒からですが、初プレイは攻略情報なし・ノーリセットでプレイしております。覚醒の際は、増援の対処を見誤りティアモが弓の餌食に。リベラは助ける間もなく落ちるなど犠牲を払いつつ必殺の被弾に怯えながらプレイした記憶があります。
エコーズも初見ノーリセでいこうかと思いましたが、成長が悪すぎて辛くなりやり直してしまいました・・・。
手強いシミュレーションで遊びたいんだけど、思い通りに行かないのは嫌だ。
十代の頃に初期の作品をやっていた気持ちが蘇る程の成長率の悪さ。苦しめられた人も多いと思いました。
さて、評価と感想を書いたものですが、思い付くままに書いていったものになります。結構長くなってしまったので、ご興味があればよろしくお願いいたします。
※ネタばれが含まれる内容が一部あります。ご注意ください。
キャラクターデザイン
ステータス画面では、キャラクターの顔の一枚絵。派手さは抑えめでどことなくレトロな感じが町やお城の雰囲気にも合っていたと思います。
ジークに関しては無難の一言ですが、個人的にはブラックナイツ・カミユは「横顔」ファミコン版の目力あるキャラデザが一番好きでした。新作が出るごとに優男化してしまいましたが。
それとFEと言えば美少女だと思いますが、昨今の作品に比べて露出度がやや控えめな点も良いところでは?服装や色使いなどエロに媚びないところは絵師さん(左氏)のバランスの取り方がうまいです。
新キャラクター「エフィ」
エフィ「ねえ、私が敵をたくさん倒したらアルム嬉しい?」
モンスターならまだしもリゲル軍は人間なわけです。さらっと恐ろしいセリフを入れてきます。国と国との戦争をしている世界観を台無しにするようなセリフでもあると思うのですが、キャラクターを立たせるために仕方ない部分なのかもしれません。いろんな意味で嫌な役回りをさせられたキャラクターでもありました。
それからシルクとの会話では・・・
エフィ「そういうの、私いらない。」シルク「えっ?」
女の子同士のおしゃべりを拒否するエフィ。アルムのそばにいたいという理由で去っていきます。セリカとアルムがけんか別れをした時は、影でガッツポーズをしているようにも思えてしまうほどです。
アルムとの支援はもちろんありますが、支援Aにすると「命中+20」「必殺+15」のついでに「回避-15」がついてきます。支援なのにマイナス影響。アルムをかばっているためなのか、アルムとの会話通り敵を倒すことに全力を注いだ結果なのかはわかりませんが、なんともアクの強いキャラクターでもありました。
アルムとの最後の支援会話ではアルムとさよならになることを受け入れますが、これがなかったらと思うとヒヤヒヤするような新キャラでした。(セリカとの会話のやり取りがなくてよかった)
キャラクターボイス(性格)
お嬢様のクレアボクっ娘のデューテふわふわなジェニーずーっと一緒、エフィおネエなレオ
フルボイスで声優さんが声をのせてくれるおかげで各キャラの性格がより鮮明になっているところも印象的でした。
しかし、さほどぶっ飛んだ性格なキャラは少なく、意外と強く印象に残っているキャラクターが少ないです。
お嬢様のクレアにしてもクラリーネくらいのインパクトはないような気がしました。(後からじわじわ来るのかもしれませんけど)
クレアの登場シーン
クラリーネの登場シーン(封印の剣)
ダンジョンのアクション操作
ダンジョンのアクション操作は、外伝のリメイクとしてはとてもいい部分だったと思います。外伝の時は、移動先で必ず遭遇戦になってしまいましたからね。エコーズはうまく操作すれば戦闘を避けられますし、オブジェクトからランダムでアイテムが出現するところも操作していて面白い要素でした。
戦技
こちらも追加要素。使用武器に熟練度があり、使い続けると覚えるというものです。
最初、戦技を覚えたら武器に限らず使えるものだと思い、武器を持ち変えながら戦っていたものですが、その武器の固有の戦技ということに気付きちょっとがっかりした記憶があります。
それから戦技を使うと追撃ができず、単発の攻撃になるのであまり使わずにプレイしていましたが、バランスを取る上では仕方ないところでしょうか。
武器に必殺値が付加されているものだと余計に使いませんよね。よっぽど速さがヘタレたキャラじゃない限りアーマー職くらいしか戦技の出番がなかったです。曲射は序盤にお世話になりましたけど。
ミラの歯車
初見プレイをしていた際、このシステムの存在に気付いたのは3章に入ってからでした。ノーリセでやっている分には、なくてもいいシステムです。
ただ、これが便利すぎて難易度を大幅に下げている一因でもあります。
だって、必殺を喰らって落ちてしまっても巻き戻せるんですよ!?人生やり直しが何度でも。これはリセットをしていると同じようなもので「使わなきゃいいじゃん」って話もありますが、とにかく手強いシミュレーションではなくなる。緊張感がなくなってしまうんです。
しかし、外伝がそうした意図(難易度を低めにすること)を持っており、これも忠実にリメイクした結果の新システムだ。と言われればそうなのかもしれません。
※外伝は初代暗黒竜が難しすぎたので、子供でも楽しくプレイしやすいように難易度を下げた作品になっていました。
エコーズにはルナティックモードがありませんので、ミラの歯車が使えない仕様があってもいいのではと思いました。ハード・クラシック・ミラの歯車使用不可か遭遇戦では使えないなど。(リセット前提のレベル上げにはクソめんどくさくなりますが)
レベルアップ時の成長率の低さ
最初、ノーリセで進めた際にやられました。本当に成長しない。あまりに成長が悪すぎて途中、攻略サイトでメイとボーイの成長率を確認してしまったくらいです。
この二人、メイは技が全く上がらず、ボーイは速さが全く上がらないという事態に陥りました。3章でレベル10になった時点で、メイの技とボーイの速さが初期値です。クレーべとルカの速さもひどかったな・・・3章中盤に差し掛かっているのに1くらいしか上がってなかったと思います。
とにかく絶望しました。
一方、レオだけが神成長を繰り返しエース級に育っていたのですが、その他のキャラの成長の悪さに人生やり直しを所望しました。
無音がほぼないだけマシなのかもしれませんが、成長悪いときついです。特にお気に入りのキャラだとなおさらです。
もしノーリセでこのまま進めていたら村人達がクラスチェンジを繰り返して、村人頼みの後半戦になっていたような気がします。それが楽しいかは本当にわからないものです。(ドM縛りプレイというものです)
魔戦士が強すぎる
魔戦士って強すぎませんか?
初めて魔法を喰らった時に減らな過ぎて「あぁ、難易度が一気に下がったな」と感じました。魔法防御+5&ダメージ半減は卑怯とも思えるくらいのスキルです。(移動7もやりすぎ)
特にダメージ半減に驚くのは、ヌイババ戦のメデューサの攻撃を受けた時。本来はHPが1になる魔法ですがこのパッシブ効果のため、HPが半分減るだけで済みます。最初、丁寧に取り巻きを釣って1体ずつ処理をしていったものですが、あの苦労はなんだったのか・・・と思ったものです。
グレイからすれば「ヘンなもの背負わされて戦っているんだから少しくらい強くたっていいだろ?」って思っているかもしれません。
リュートは常識人
暗そうな性格で友達のいないリュート。デューテとの支援会話で好きになりました。
「戦闘は遊びではないのだぞ。」「どんな人間にも尊厳というものがあるのだ。」
基本的に攻略マップの勝利条件は、敵の殲滅です。多くの人間の命のやり取りが行われているはずですが、それを感じさせない世界観になってしまっていると思います。
反面
セリカはアルムがリゲル帝国と戦争をするのを止めようとします。力のドーマ神、優しさのミラ神を対比するような構図になっていますが、多くの人の命が失われているという描写がとても少ないのです。
そういった部分でリュートとデューテの会話は、ふと、戦争をし敵を倒している、命のやり取りをしていることに気付かされる一幕でいいシーンだと思っています。
セリカがジュダを簡単に信じちゃう
ストーリーの展開上仕方ないことなのですが、明らかに怪しいし血色悪いし一目見れば誰でも暗黒司祭と思うジュダの言葉をセリカは簡単に信じてストーリーが進んで行ってしまうこと。
もの凄く違和感があるわけですが、原作である外伝もテキスト量が多くはありません。第三者の解説役やほのめかすような役割を果たすキャラクターがいれば違和感も少なく進行したのかもしれません。
なお、王宮から救出されたアンテーゼ王女はセリカと名付けられますが、セリカはスペイン語のcelicaの「天上の、神秘的な、神々しい」という意味から由来していると思われます。
暗黒剣士ブライ
単なるドMかFE初心者のどちらか。
序盤では圧倒的な破壊力を誇る「暗黒の剣」を持つブライ。生命吸収と呪いの効果を持つ攻撃力+13の武器。「呪い」に関しては、デビルアクスの方がエムブレマーにとっては慣れ親しんだものだと思いますが暗黒の剣も同じような呪いの効果があります。
おそらくブライはこの剣を振るう度にギャンブル要素の強い勝負を挑んでいるはずですが、これまで生き残ってきた強運の持ち主でもあります。しかし強運とは言いますが、彼自身の運の数値は「0」です。でもそんな数値は彼には見えないのです。私達プレイヤーは神の視点で見えていますが、彼は自分の運勢がわからないのです。もちろん暗黒の剣のLUK-10の効果も「0」の運には関係ありません。
これまで何度となく暗黒の剣を振りかざし、時には「・・・あっ」と情けない声を上げたこともあったでしょう。
そんな彼がミラの谷で待ち受けているわけです。しかも仲間の傭兵達とは離れた場所に一人で。戦闘が開始されると一目散に南に向かい山越えを目指す姿は、哀愁さえ漂います。
暗黒剣愛好家のブライを好むエムブレマーは多いのです。
※呪いの発動条件は「21-運」なので、ブライは「21%」の確率で自傷行為となります。
ベルクトは動かない(馬が動いてくれない)
登場時の舞踏会のムービーがピークのかなり不遇なキャラクターでした。
エコーズでは、神と人のメインストーリーの裏側に人間社会の貴族と平民の違いの描写が濃く描かれています。ラムの仲間達の発言(おれたちとアルムは何かが違う)やフォルスの解放軍参加の理想と現実、フェルナンの平民出を受け入れない態度。(過去の出来事によるところが大きいと思いますが)外伝より明らかに貴族と平民、持てる物と持たざる物の違いが描かれています。
ベルクトもアルムとの対比でリゲル帝国の正当な後継者が突如現れたことで運命を狂わす末路を辿るわけですが、エコーズの新キャラクターなのでもう少し深堀してあげてもよかったんじゃないかと思いました。(リネアとの馴れ初めは記憶の欠片にありましたが)
アルム率いる解放軍に敗れた後、ドーマの「力を欲せよ」の誘いにのってしまい、リネアの命をも代償にしてその力を得てしまいます。
ドーマの塔の地下通路での戦いでは、ゴールドナイトにも関わらずその場から動かないベルクト。これでは専用武器「クリムヒルド」の範囲外から蜂の巣。いくらダメージ半減のパッシブスキルを持っているからといえチクチクされたらおしまいです。リネアを倒されたら動き出すとか何か方法はなかったんだろうかと思うくらいの最後まで不遇なキャラクターでした。
味方の必殺が出過ぎる
これも確立だから。と言えばそうなんですが、感覚的にはかなり出やすい必殺でした。後半の戦いは、魔女を召喚したりビグルは分裂したり「うわっめんどくせー」と思うエムブレマーも多いとは思いますので、必殺が出にくいのもストレスになりそうですが、それでも出やすいように感じました。
外伝のリメイクなので仕方ないのかもしれませんが、ボスくらいは「見切り」のスキルは必要だったんじゃないかな。必殺出るまでミラの歯車でやり直しとかされたら出番待ってたボスさんの立場がありません。
DLC
これは未プレイなので詳しくは書けませんが、最上級クラスが有料なのはやりこみたい人には残念なところだったのでは?DLCはなくてもクリアする分にはなんら問題はありませんが、がっかりした人も多かったと思います。
以上、少し長くなりすぎましたのでこの辺りでやめておこうかと思います。でもちょっとだけ補足で、FE暗黒竜と光の剣、紋章の謎ゆかりのキャラクターも出ていることですし、アカネイア大陸とバレンシア大陸の時間軸だけ以下に書きました。(ジークやペガサス3姉妹がいますからね)
エコーズの時間軸は、暗黒戦争終結から英雄戦争の開始の間
アカネイア暦605年 暗黒戦争終結(FC 暗黒竜と光の剣)アカネイア暦607年 英雄戦争勃発(SFC 紋章の謎)
バレンシア大陸の物語は、バレンシア大陸歴401年から始まり、花の節、鳥の節、天馬の節、竜の節と1年間が移り変わります。エコーズでは、
第1章が401年 花の節第5章が402年 花の節
となります。ちょうど1年間の出来事と考えていいでしょう。
おそらくアカネイア暦のところ606年に当たるのがバレンシア大陸の物語と考えていいと思います。(この辺りはアカネイア、バレンシアの大陸史を各文献などから整理したサイトがたくさんあると思います)
個人的には面白かったけど神リメイクとまでは言いづらい作品なのかなと思います。