書道をされている方のブログやツイートを見ていて思う、
準四段教士2席優級
この段位や級位ってどのくらいの序列なんだろうか?
師範や教範は、指導されている方々だと思うしわかりやすいのですが、ちょっと聞き慣れない段位や級位が見かけると気になります。
また、書道を始める方も段位や級位、資格の種類などは結構気になったりするし、上達の道標にもなりますね。
書道の段位や資格について調べてまとめました。
目次
- 書道の段位や級位は団体で違う
- よくある書道の段位
- 教士・同人・専科といった段位
- 書道の公的資格
- 履歴書の資格欄に書けるのは公的資格
書道の段位や級位は団体で違う
書道の段位や級位ってこんなものがあって、こういう序列になってるんですよ・・・って、調べてみると意外とない。
それがなんでかって言えば、「書道の段位や級位は、団体や流派で違う」そうなのか?そうなんだ・・・。
書道教室や団体、流派によって級位や段位を認定する際の基準が異なり、全国的に統一された共通の試験は公的資格の一部のみなんだそうで。道理でわかりやすく表にまとめてあったりするものって少ないわけですね。
昇段・昇級試験の評価も教室や団体の裁量によるものというわけだから、曖昧でもあるし、自由でもあると思うところです。
よくある書道の段位
段位や級位は、ある程度自由に決められていると言っても、多くの書道教室では似通ったものになっています。
小・中学生を対象とした学童の部
級位 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
段位 | 初段 | 二段 | 三段 | 四段 | 五段 | 六段 | 七段 | 八段 |
※準初段、準二段など、準●×の段位は省略。
段位には上記の他、準初段、準二段といった、会社の役職で言うところの課長補佐のような位置付けを設けているところが多いです。また、漢字・かな・ペン字、硬筆・毛筆で分けて認定しているところがほとんどです。
高校生以上を対象とした成人の部
級位 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
段位 | 初段 | 二段 | 三段 | 四段 | 五段 | 六段 | 七段 | 八段 | 九段 | 十段 |
※準初段、準二段など、準●×の段位は省略。
学童の部は、八段までとしているところが多く、成人の部ではさらに上の十段まで設けているところが多いようでした。(八段を最高段位としている団体もある)また、学童の部で八段まで昇段すると、成人の方達と一緒に練習する教室や団体もありました。(特待生として成人の部で練習)
段位や級位は、特に小・中学生の間だとモチベーションを上げるためのシステムであったりもするので、ある程度の級位や段位までは認定試験なしで定期的にお稽古に通っていれば昇格していく所もありますね。
教士・同人・専科といった段位
教士2席、同人5席、専科10席といった段位は、書道家の鈴木翠軒先生が主宰した「青雲会」での名称です。
10級~1級初段~六段師範5席~1席修士5席~1席錬士5席~1席教士5席~1席特待5席~1席同人5席~1席専科10席~1席
さらに、進士、導士科と続きます。
かなり細かく段位設定されているのが印象的です。師範より修士、錬士の方が上の段位というのも知らないとわからないものですね。
書道の公的資格
前述までの段位は、いわば「民間資格」の位置付けのものになりますが、公的資格ももちろんあります。
- 硬筆・毛筆書写検定(日本書写技能検定協会主催)
- 全国書道教師資格認定試験(日本書作家協会主催)
硬筆・毛筆書写検定の級位
6級 -> 5級 -> 4級 -> 3級 -> 準2級 -> 2級 -> 準1級 -> 1級
1級合格者には、指導者証を交付してもらうことができます。
全国書道教師資格認定試験
- 1次試験(楷書科)
- 2次試験(行書科)
- 3次試験(草書科)
- 4次試験
4次試験まで合格すると書道教師の資格を有し、「協会公認書道教授金看板」と「木製看板」を発行してもらうことができます。
履歴書の資格欄に書けるのは公的資格
各教室や団体が設けている段位は「民間資格」の扱いのため、履歴書の資格欄には書けません。履歴書の資格欄に書けるのは「公的資格」になります。各教室や団体の段位を履歴書に書く場合は、特記事項や自己PR、特技などの記入欄が良いでしょう。
また、仮に履歴書に書けないからと言っても字の綺麗さは(手書きの)履歴書であれば見てわかります。アピールする分にはそれで十分なのかもしれません。
以上になります。個人的に思うところは、優れた段位をお持ちの方、段位をお持ちでない方であっても、上手い字は上手いし、美しい字は美しいです。自分の目的に応じて段位を目指すくらいがいいのかなと思っております。